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SHIMANO 21ツインパワーSW 力強い巻きを取り戻せ


サーフフィッシングで酷使され、巻き取り時の“ゴリ感”が顕著に出ていた個体。

ツインパワーSWは高剛性ボディと高耐久ギアが特徴ですが、潮噛みや負荷による摩耗でフィーリングが悪化することがあります。





■症状



・巻きの重さ、ゴリ感(特に一定リズムでのザラつき)

・ハンドル回転時の抵抗増加

・オシレート動作時の異音





■原因解析



サーフでの使用により、塩分と砂粒の混入+ギア摩耗が進行。

特にピニオンギアとドライブギアの噛み合わせ部が摩耗しており、

負荷下での回転抵抗とノイズを発生させていました。

また、内部ベアリングのグリス劣化・錆による回転ムラも確認。

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■交換パーツ



・YAMAベアリング ×3

・ドライブギア一式

・ピニオンギア

・中間ギア大(XG)





■整備内容



・全分解洗浄(ボディ・スプール・ローター)

・塩分除去+超音波洗浄

・ベアリング交換(YAMA高精度ベアリング仕様)

・ギア3点交換後、ギアバックラッシュ調整

・グリスアップ(部位別にウレア系・フッ素系を使い分け)

・ドラグメンテナンス、スプール軸の芯出し調整


整備後は巻き抵抗が軽減し、SWらしい**“力強さと滑らかさの両立”**を再現。

新品時に近いフィーリングに仕上がりました




■コラム:ツインパワーSWの歴史と通常モデルとの違い



ツインパワーシリーズは1980年代から続く、シマノを代表する“剛性系スピニングリール”。

その中でも「SW(ソルトウォーター)」モデルは、サーフ・ショアジギング・オフショアなど、

過酷な環境での使用を前提に設計されたハイパワー仕様です。


ノーマルのツインパワーと比べると、SWは次のような点で大きく異なります。


まず、ボディ構造が違います。

通常モデルがアルミとCI4+を組み合わせた軽量設計なのに対し、

SWは**フルメタル(HAGANEボディ)**を採用し、ねじれや歪みに強い構造になっています。


次に、ギア構造。

ノーマルツインパワーが汎用的なギア設計なのに対し、

SWは大径ドライブギア+強化ピニオン構造を採用し、

大型魚とのファイトでもパワーロスを抑える設計です。


さらに防水性能も強化されており、

ノーマルモデルが「Xプロテクト」構造で軽防水を重視しているのに対して、

SWは「Xシールド」+「ラビリンス構造」を採用し、

波しぶきや浸水にも耐える高耐久仕様になっています。


最後に用途の違い。

ノーマルツインパワーはバスやライトソルトなど汎用向け、

SWは青物・ヒラメ・GTなど、トルクと耐久が求められる釣り向けです。


つまり、ツインパワーSWは「ステラSW譲りの剛性・防水・駆動力」を持つ、

まさに**“過酷な環境専用のハイエンド実戦機”**なのです。



■まとめ


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今回のようにサーフ使用では、塩・砂・紫外線といった要因でギアやベアリングの消耗が早まります。

定期的なオーバーホールにより、本来の巻き心地と耐久性を維持できます。

ReelBaseYAMAでは、YAMAベアリングによる高精度チューニングと長寿命設計を実現しています。

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