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23ヴァンキッシュ気になっていた強い違和感の解消


🔧リール名と概要



シマノ 23ヴァンキッシュ(Vanquish)

軽さと高感度を両立した、シマノの「クイックレスポンスシリーズ」の代表格。

今回はリーリング時のゴロツキ感とコツコツとした異音が気になるとのことで、オーバーホールのご依頼をいただきました。





⚠️症状



・巻き初めでザラつきを感じる

・一定のテンション下でコツコツとした打撃感

・軽負荷時の回転フィールが不均一





🔍原因解析



分解の結果、ドライブギア・ピニオンギア周辺のグリス劣化と、

ベアリング内の摩耗・異音発生が主な原因でした。

特にメインシャフト軸受け部のベアリングが汚れと微細なサビを抱えており、

その抵抗が巻きの“ノイズ感”につながっていました。


また、ローター部のバランスずれもわずかに見られたため、

洗浄後に再組立て時のトルク調整で補正しています。



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🧩交換パーツ



(※見積もり内容に基づく)


  • ドライブギアベアリング

  • ピニオンギアベアリング

  • メインシャフトOリング

  • ローラークラッチベアリング

  • グリス・オイル全交換(YAMA SRL仕様)






🧰整備内容



  1. 全分解・超音波洗浄

  2. ギア・ベアリング類の状態点検

  3. 摩耗パーツ交換

  4. ギアバックラッシュ・ラインローラー調整

  5. 各部グリスアップ・組立

  6. 回転バランスおよびトルクフィーリング調整



仕上がりは新品時に近い軽快さと、23ヴァンキッシュ本来の「滑るようなレスポンス」を再現しています。





🧠歴代ヴァンキッシュと23ヴァンキッシュの進化



歴代ヴァンキッシュは、2000年代初期から「軽さ×感度」をコンセプトに進化してきました。

特に23モデルでは以下の進化が際立っています👇


  • マグナムライトローター(第3世代):従来比で慣性モーメントがさらに低減。巻き出しが圧倒的に軽い。

  • インフィニティループ/クロスギアII:ライン放出抵抗が減少し、飛距離と静粛性が向上。

  • カーボンモノコックボディ:剛性アップと軽量化を両立。

  • クイックレスポンスシリーズの核:操作への追従性が非常に高く、ルアーアクションや食わせの「間」を作りやすい。






🪶まとめ



ヴァンキッシュは“軽さ”だけでなく、“反応速度”と“感度”が武器のシリーズ。

その特性を最大限に活かすには、内部抵抗を極限まで減らす定期的なオーバーホールが欠かせません。

今回もフィーリング重視のチューニングで、まるで空気を巻くような軽快な回転感を取り戻しました。

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