【オーバーホールレポート】17ツインパワーXD 〜剛性の象徴が再び甦る〜
- 山 リールベース
- 5月1日
- 読了時間: 2分
今回は「17ツインパワーXD」のオーバーホールをご依頼いただきました。
ご依頼内容は「ゴリ感など、リーリング時に違和感を感じる」とのこと。
ヒアリングの結果、購入から約7年間ノーメンテナンスという驚異の使用年数。
サーフを中心に酷使されながらも、壊れることなく持ち主を支え続けていたのは、
まさに“剛性の象徴”とも言える「17ツインパワーXD」の実力を物語っています。
【診断結果と交換内容】
分解・点検の結果、以下の状態が確認されました:
ベアリング数点に錆固着や摩耗が見られ、回転時の異音やゴロツキが発生
ドライブギア・ピニオンギアに摩耗と噛み込み
ラインローラーには異音と回転ムラ
これら不具合箇所についてはすべて新品交換を実施。
今回はゴメクサス製2BBラインローラーをご希望いただき、パーツ変更にも対応しました。

【今回の交換パーツ一覧】

【17ツインパワーXDの魅力を改めて】
17ツインパワーXDといえば、シマノが誇る中・上位機の中でも高剛性・高耐久性に定評のあるモデル。
特に「HAGANEボディ」「HAGANEギア」による剛性の高さは、サーフやロックショアといった過酷な環境で真価を発揮します。
新型の「21ツインパワーXD」「25ツインパワーXD」は確かに軽量化や操作性が向上していますが、
“一切の無駄を省いたタフさと直線的なパワー感”は17モデルならでは。
ギアの感触がしっかりしていて粘る
塩分・砂に対する耐久性が実証済み
パーツの入手性もまだ良好でメンテナンスしやすい
「一台をとことん使い倒すスタイル」の方には、17ツインパワーXDこそが現代の隠れた名機だと改めて感じさせられました。

【最後に】
今回のオーバーホールにより、初期の滑らかな巻き感をしっかりと取り戻すことができました。
「巻きが軽いだけでなく、力強く、安心して使える」——まさにこのリールの真骨頂です。
長年の相棒に、再び命を吹き込む。
それがReelBaseYAMAの仕事です。
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